宮城県女川町を襲った東日本大震災の津波は、水位6メートル、時速20キロを超えた時点で鉄筋ビルを押し流していたと、東北大が10日に仙台市で開いた報告会で発表した。 同大の越村俊一准教授(津波工学)がビデオ映像の分析や現地調査を行い、建物の高さや漂流物の様子を基に波の速度を計算した。 その結果、第1波の到達後、徐々に水位を上げ、高さ6メートル、時速23キロに達した時点で鉄筋の建物群を次々と押し流したことがわかった。 波は14分後に高さ15メートルとなり、その後引き波に変わった。水位は徐々に下がり、高さ6メートルとなった時点での流速は時速27キロ。引き波の方が押し波より4キロ早かったことになる。