ケネディ宇宙センターから打ち上げられるスペースXのロケット(3月3日、米フロリダ州) Photographer: Gregg Newton/AFP/Getty Images 米ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」を採用することで、宇宙開発企業スペースXへの米国の依存度を低減させるはずだったミッションは、米航空宇宙局(NASA)が同社に頼ったことで、あえなく終了した。 米起業家イーロン・マスク氏率いるスペースXはこれまで、国際宇宙ステーション(ISS)への有人での往復手段を唯一提供してきた。同社は衛星打ち上げで世界をリードする事業者であり、低軌道からの衛星通信網「スターリンク」もトップクラスだ。 選択肢を増やそうと、NASAはボーイングのスターライナーをISSへの往復に使おうとした。6月上旬、バリー・ウィルモア、スニタ・ウィリアムズ両飛行士はスターライナーでの最初の飛行を実施。ISSには