(前回から読む) 竹森 今まで日本はデフレで、設備過剰経済でしたが、震災を経ておそらく供給不足を経験します。これは経済と経営者のマインドを変えていくのではないかと思います。 エレクトロニクスの分野では、韓国のサムスン電子は景気が良くても悪くても研究開発投資を続けていましたが、日本の企業はどんどん投資を削っていた。これでは負けてしまいます。しかも日本の企業はお互いに小さいマーケットを取り合っている一方、韓国は金融危機をきっかけに1財閥が1分野というように収斂させています。 規模の経済性だけが重要かどうかは分かりませんが、攻めの経営という、もっと積極的な考えに変わっていくチャンスにもなるのではないかという気がするのです。 内部留保で貯め込み国内向けの戦略的投資がない 藤本 先日も、都心の大企業の本社をいくつも回ってきた米国の友人が私のオフィスに来て、「日本の大企業本社は病気じゃないか。なんであ