トヨタ自動車の内山田です。 事務局からは,「これからの日本のものづくり」といった内容で講演してほしい,という依頼がありました。私もこれまでに,いろいろな会社の方と話をしたり,また実際のものづくりの現場も見せてもらったりしてきましたが,一言でなかなか共通するようなものづくりというのはありません。それぞれ違う造り方をしていますし,違う生産に対する戦略を持っています。そこで,抽象論で話すよりは,我々が実際にどのように考えているかということを,多くの事例と共に紹介した方が,何か参考にしてもらえるのではないかと思いました。今日はトヨタ自動車が考えている日本のものづくり,ということに特化して紹介します。 今日は以下の三つのテーマでお話いたします。 (1)グローバル生産の現状と課題 (2)国内生産の役割 (3)持続的成長力確保のために~トヨタウェイに基づく内製モノづくり力強化~ 海外生産が国内生産を上回
「本当にトヨタ、アイシンの方々も、うちの社員と一緒になって、改善に取り組んでもらって。時代が変わったと思います」。 黒田精機製作所(本社・愛知県名古屋市)の黒田敏裕社長は、笑顔で語った。 トヨタと仕入先の関係を探る連載。前回は2次仕入先(Tier2)の困りごとに対して、トヨタと1次仕入先(Tier1)が一緒になって解決に取り組む「グループ連携活動(グル連活動)」を紹介。活動に参加した、クルマの内装部品を手掛ける、林テレンプ(Tier1)・梅村工業(Tier2)の事例を取り上げた。 第3回も引き続きグル連活動に取り組んだ事例をお届けする。困りごとと分かりつつ、長年に渡って取り残されてきた課題に、トヨタ・Tier1・Tier2はどうアプローチしたのか?
トヨタ自動車TCシャシー設計部は、業務効率化とデジタル化の改善を目的に、ヌーラボが提供するプロジェクト管理ツール「Backlog」を導入した。ヌーラボが10月28日に発表した。同部署では独自にカスタマイズしたダッシュボードを構築し、メンバー全員のプロジェクト別、ステータス別の稼働時間集計をグラフ化、トヨタ生産方式の「カイゼン」の取り組み効率化を実現した。 トヨタ自動車TCシャシー設計部は、ステアリング、サスペンション、ブレーキなどの設計業務を行っている。2021年頃の労使協議において業務のデジタル化を推進する方針が示され、部内の有志メンバーによりDX推進グループが発足した。 日々の業務管理のさらなる効率化にはITツールの導入が欠かせないと考え、当初はExcelなどのツールを使用していた。しかし、部内の情報共有や知識の蓄積を強化する必要があると考え、シンプルで誰でも使いやすいという理由からB
「トヨタさんが来る...」。トヨタ生産方式の積極的な取り入れに不安があった仕入先。だが一緒に改善に取り組む中で意識は徐々に変わっていき...。 ■グループ連携活動 ■からくり台車で安全運搬 ■費用をかけずに知恵を出し合う ■誰もできないと思っていた ■カンとコツからかんばんへ ■膝をつき合わせて トヨタと仕入先との関係を探る連載。前回は、トヨタの調達部門が掲げるミッションやルールを紹介したほか、熊倉和生 調達本部長、加藤貴己 調達副本部長のインタビューを掲載した。 今回はトヨタが1次仕入先(Tier1)、Tier2とともに、Tier2現場の改善に取り組んできた活動を紹介する。 トヨタ生産方式(TPS)導入は生産性向上だけでなく、現場の意識にも変化を与えたようだった。 事例の紹介に入る前に、「グループ連携活動(グル連活動)」について触れておきたい。 グル連活動は、Tier2の困りごとに対しト
トヨタ生産方式の「カイゼン」とBacklogのコラボレーションで業務効率を向上。ヌーラボ公式パートナーとの連携で業務合計時間のグラフ化も実現 Backlog導入前の課題 ・エクセルなどでのタスク管理では更新や進捗の把握に手間がかかり、部内の情報共有にも課題を感じていた Backlog導入後の効果 ・部署全体の活動と個人の業務状況を一目で把握 ・Backlogとパートナーソリューションを連携し、詳細な工数の数値化・グラフ化も実現。業務の平準化と知見の蓄積、共有を目指す 世界有数の自動車メーカーであるトヨタ自動車株式会社。自動車の足腰とも言えるシャシーの設計を担当するTCシャシー設計部では、業務効率化とデジタル化を目的にBacklogを導入しています。 部内でDX推進グループを発足し、一連の活動をリードする傍嶋氏、城戸氏、久保氏に、Backlog導入の決め手や具体的な活用場面、導入後の効果を伺
ヌーラボは、プロジェクト管理ツール「Backlog」のトヨタ自動車における活用事例を公開した。Backlogは、トヨタ自動車のTCシャシー設計部に導入され、業務効率化とデジタル化の改善に貢献しているという。 トヨタ自動車のTCシャシー設計部は、自動車の足腰とも言えるステアリングやサスペンション、ブレーキなどの設計業務を担っている。同部は、2021年にDX推進グループを発足。本業の合間を縫ってデジタル化を推進しており、エクセル使用した業務管理においても、部内の情報共有や知見蓄積を強化できるITツールの導入を検討していた。 そこで、シンプルで誰でも使いやすいことを決め手に、Backlogを導入。2022年12月に無料トライアルを開始して、現在では部全体でBacklogを活用している。 Backlogで得た大きな成果は、部門全体の活動と個人の業務状況が一目で把握できるようになったことだ。日々の業
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます トヨタ自動車のTCシャシー設計部は、ヌーラボのプロジェクト管理ツール「Backlog」を導入し、業務効率化とデジタル化を推進する。ヌーラボが発表した。 同部では、Backlogを「部方針のタスク管理」「個人のタスク管理」「回覧物の一元管理」などに活用している。タスクを一元管理することで、125人の部員全員で進ちょく状況を共有できるようになった。また、タスクを細かく起票し、ガントチャートで可視化することで、業務の進ちょく状況を把握しやすくしている。このほかに、Backlogのボード機能を活用して回覧状況を可視化するとともに、オープントーンの「Backlog助っ人サービス」と連携させて、Backlog上のデータから業務の実態を数値化・グラフ
トヨタのDNAとも言われる改善の精神。その根底にあるのが「創意くふう提案制度」。改善ができる人材の育成ツールとしての役割も持つ同制度が生まれた背景や想いを取材した。 ■倒産寸前、知恵をどんどん出してくれ! ■創意くふう提案制度の仕組み ■些細な提案をバカにしない、上司の度量がカギ ■仕事を取り巻く環境の変化が、申請件数に左右する!? 「この改善で500円もらえますね!」と言われてポカンとするトヨタイムズの新米編集部員。あなたはピンとくるだろうか? 今回のテーマは、トヨタ社内では誰もが知っている「創意くふう提案制度」。脈々と受け継がれる「トヨタらしい」この制度について連載で紹介していく。 「この仕事をもっとラクに簡単に終わらせられないかなぁ?」 そう考えながら働くことは誰にでもあるだろう。生産性や品質向上の取り組みとして、「トヨタ生産方式(TPS)」「改善」という言葉がよく知られている。 ト
労使懇談会(労使懇)が7日、愛知県豊田市のトヨタ本社であった。 プリウスなどのリコールや株主総会、型式指定に関する認証事案とそれに伴う是正命令、そして2025年3月期第1四半期決算――。3月の労使協議会(労使協)の回答日以降も、さまざまな動きがあったトヨタ。 労使はこれまで、挑戦のための余力創出と足場固めに本気で取り組む姿勢を打ち出し、人への投資を浸透させるべく、各職場だけにとどまらず、仕入先や販売店とも議論を重ねてきた。 労使協から約半年、話し合いの中で見えてきた課題をどう受け止め、どう解決しようとしているのか。 トヨタイムズでは今回の労使懇を、主に経営陣が認証事案について語った前半と、足場固めを進めるために労使で話し合った後半に分けて紹介する。 まずは認証事案をめぐる、これまでのトヨタの動きをおさらいしたい。 トヨタは6月3日、2014年以降に生産された7車種6事案(生産終了となった車
仕入先との労務費分も含めた価格設定は進んでいるのか。自動車産業の未来をより良いものにしていくため、課題が話し合われた。 ■ひざ詰めで行われた本音の対話 ■値上げの価格交渉をする文化がない ■業界の商習慣がグラデーション ■値上げ申請の怖さ、関係性の変化 ■解消されないモヤモヤ ■みんなで前に進む 自動車産業の持続的な成長のために、個社の垣根を越えて課題を共有し、対策を話し合う“拡大労使懇談会(拡大労使懇)”が7月22日、トヨタ自動車本社(愛知県豊田市)であった。 4月に続いての開催となった今回は、仕入先との労務費分も含めた価格設定や商習慣について議論。 トヨタ労使やデンソー、トヨタ紡織、アイシンの調達担当のほか、トヨタグループの労働組合連合会である「全トヨタ労働組合連合会(全ト)」、メーカー、車体・部品、販売、輸送などの組合が加盟する「全日本自動車産業労働組合総連合会(自動車総連)」から参
トヨタの調達本部は、仕入先とどう向き合ってきたのか? 現在のサプライヤー数や改善の取り組みは? さらには創業時から受け継がれる心得に迫った。 ■6万社のサプライチェーン ■購買係心得帳 ■イコールパートナー ■競争力と労務費の価格転嫁 ■仕入先さん 「世界で最も良いものを、最も安く、最も早く、長期安定的に調達する」――。 これは、トヨタ自動車の調達部門が掲げるミッションであり、「最も安く」とは単に競争力があるだけではなく、長期安定的に取引ができる適正な価格であることを、「最も早く」はタイムリーに調達することを意味している。 その原点は、豊田喜一郎がしたためた『購買係心得帳』にある。“トヨタだけが勝てばよい”ではなく、仕入先と一緒になって原価をつくり込み、共存共栄を図る。創業以来変わらぬ考え方だ。 一方で、ニュースなどでも報じられているように、近年自動車業界では仕入先との適正取引に関する法令
読者の皆さんは「保護司」と聞いてピンとくるだろうか? 更生保護、つまり、犯罪や非行をしてしまった人が善良な社会の一員として自立し、立ち直っていけるよう、地域で支える民間ボランティアである。 日本の更生保護は「慈愛の心」に基づく明治時代の免囚保護事業をルーツとし、戦後、現在の制度の骨格がつくられた。 そこから現在に至るまで、「利他の精神」と「人間愛」にあふれた篤志家の努力で制度として発展している。 欧米の多くの国では、もっぱら保護観察官などの専門職が更生の指導をしているのに対し、日本では、ボランティアである保護司が保護観察の実施者としてその大部分を担当。 犯罪や非行から立ち直ろうとする人たちと家族のような関係を築き、地域社会の中で、長期にわたって立ち直りに関わっている。 世界に類を見ない官民協働態勢を築き、安全・安心で、誰ひとり取り残さない社会づくりを行う仕組みは、諸外国からも注目を受けてい
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