主な伝承地域 朝日町 主な使用食材 スケソウダラ、ごぼう、長ねぎ 歴史・由来・関連行事 富山県の東端にある朝日町は、山側に北アルプス、日本海側にはヒスイの原石が採れる美しいヒスイ海岸が広がる自然豊かな土地。「たら汁」はこの町で発祥した伝統的な汁物である。海岸沿いの国道8号周辺には「たら汁」を提供する店が立ち並び「たら汁街道」とも呼ばれる。朝日町はかつてタラの水揚げ量が豊富で、漁へ出た男たちを温かく出迎えようと漁師の女房たちが流木を集め大鍋を沸かし、味噌とタラを入れ煮込んで作ったのがはじまり。漁に携わった人たちみんなで大鍋を囲み浜辺で円座になって食べていた。 美味しさの決め手は、スケソウダラを一匹まるごとぶつ切りにして、身、頭、肝、白子、真子を使って豪快に煮込むこと。鮮度が落ちやすいタラは当時、地元の浜辺で干ダラや一本焼きにして売られていたが、現在は海水温の上昇からか地元ではほとんど獲れず、