沈み込んで分裂した太平洋プレートのイメージ図 東から西に向かって日本列島の下に沈み込んでいる太平洋プレートが、深さ約300キロの近畿地方の下あたりから「二股」に裂けていることがわかった。海洋研究開発機構が解析し、米科学誌サイエンスで発表した。 日本や東南アジアなど、西太平洋地域で60年代以降に観測された地震データで解析した。地震波の伝わる速度の分布から、海底下のプレートの状態を調べた。 その結果、太平洋プレートは、日本列島の東側で沈み込み始め、深さ300キロ付近で二股に分裂。その後も裂けたまま沈み込みを続け、黄海下の約700キロ付近まで達していた。裂けた状態のプレートの形と深部地震の発生域も一致していたという。 沈み込むプレートに裂け目が入ったり、プレートがちぎれたりすることは指摘されていた。だが、裂けた状態がそのまま維持されていることが確認できたのは初めてだ。 同機構によると、