深センの携帯電話メーカーにとって、2009年は波乱の1年だった。 世界的な金融危機の打撃を受けた携帯メーカーは、昨年後半から再び活況を取り戻しつつあった。ところが、“山寨ケータイ*”が主力の深セン製の携帯は、12月に入ってインド、リビアなどの国々から厳しい締め出しを食らったのである。 *「山寨」はもともと「山の砦」を意味し、そこから転じて「山賊」、さらに転じて「出所不明のいかがわしいもの」の総称として使われている。大手メーカー製そっくりのコピー携帯の氾濫とともに、流行語として中国全土に広まった。 中国初の経済特別区に指定されてから30年。深センは改革開放政策のトップランナーとして、数々の有名ハイテク企業を輩出してきた。しかし同時に、コピー商品を製造、販売する業者が全国で最も集中する「山寨都市」のレッテルをも貼られている。 山寨のメッカ「華強北」の熱気やまず 「華強北の賑わいを見れば、誰も不