オークション会場からはみ出した席から、札を上げて骨董(こっとう)を競り落とす中国人男性=6日、東京都中央区銀座 長引く不況にもかかわらず、日本の骨董(こっとう)品店で引っ張りだこの品がある。それは、中国の骨董品。購買者の多くは中国の富裕層で、「日本なら贋作(がんさく)をつかまされない」とアンティークショップやオークションを巡る訪日ツアーが人気を集めているという。 「80万円!」「120万円!」。6日、東京都中央区銀座の骨董店・アンティークモール銀座のビルの2階で、「第1回中国骨董オークション」が開かれた。会場からあふれた椅子が廊下にまで続き、数十人が競り合う。 日本のコレクターや骨董商を尻目に、競り落としていくのは中国人の団体客。モール事務局によると、1千万円を超える落札総額の9割が中国人客の支払いだった。 「いくつ買ったかよく分からない」という中国人の40代男性は杭州から来日した