泉北高速鉄道などを運営する第三セクター「大阪府都市開発」(OTK、同府和泉市)の株式売却の優先交渉権を米投資ファンド「ローンスター」が得たことをめぐっては、次点だった南海電鉄関係者から「5年後にわれわれが高値で買わされるのでは」との疑念が上がっているほか、経済界から安全面で異論が出ている。 府の公募条件では、新たな事業者にOTK株や事業の譲渡を5年間禁止することや、安全運行のため鉄道事業法の順守を盛り込んだが、金融関係者は「ファンドは投資家に利益を分配しなければならず、できるだけ早く投資を回収したいはず」と指摘。5年が経過すればすぐにでも売却するとみている。 その際、地理的条件や泉北高速鉄道との相乗効果の観点から南海以外に買い手はないとみられ、「高値で買わざるを得なくなる」との懸念がくすぶる。 関係者によると、三菱商事が収益性の高いOTKのトラックターミナルに興味を示している。このため、府