「地方創生」は道州制への迂回路としてのワンステップ――安倍政権は「自治体消滅」論とともに「地方創生」を掲げています。「地方創生」の狙いは何でしょうか? 安倍政権から「地方創生」という言葉が出てくるのは昨年の夏段階です。その前の5月8日に、増田寛也前総務大臣が座長になった日本創成会議というところが、かなりショッキングなレポートを発表しました。2040年までに、日本の自治体の約半数が消滅する可能性があるというものです。同時に、すべての対象自治体名が数字と共に公表されました。そして全国紙、地方紙問わず、マスコミがセンセーショナルに報道した。この地方消滅論は昨年8月末に中央公論社から出版されました。この本のタイトルは『地方消滅――東京一極集中が招く人口急減』で、帯には「896の市町村が消える前に何をすべきか」と大きく書かれていて、896の市町村が消えることを前提にして何をすべきかという政策論を考え
日本維新の会の橋下徹共同代表グループは近く、みんなの党と道州制の導入を議論する合同調査会を発足させる。橋下氏らは、結いの党と9月の新党結成に向けた準備を進めているが、「交流拠点」となる調査会の設置によって結いの党と分裂したみんなの党所属議員にも参加を促す狙いだ。 関係者によると週内にも調査会の初会合を開く。統治機構改革を幅広く議論、法案の共同提出も視野に入れる。日本維新とみんなの党は昨年6月に「道州制改革基本法案」を衆院に共同提出した「実績」もある。 調査会には、橋下グループから松浪健太国会議員団総務会長らが、みんなの党から松沢成文国民運動委員長や山田太郎政調副会長が出席する見通し。 結いの党も調査会への参加を希望。みんなの党の浅尾慶一郎代表は「政策実現に向けた意見交換に問題はない」としている。
15日告示の堺市長選をめぐり、大阪維新の会代表の橋下徹・大阪市長は10日、「大阪府、堺市、大阪市が一本化しないことにはオリンピックは呼べない」と述べ、東京五輪の招致成功にからめて、改めて大阪都構想の必要性を訴えた。市役所で記者団に語った。堺市長選で維新は前堺市議の西林克敏氏を擁立する。 これに対し、都構想反対を掲げて再選をめざす堺市の竹山修身市長は同日、記者団の取材に「オリンピックと都構想は関係あるんですかね」とチクリ。都構想の次に維新が実現をめざす道州制を引き合いに「その頃には関西州できてるんちゃいますの」と皮肉った。 大阪市は2008年の五輪開催を目指し、落選した経緯がある。 関連記事自民、都構想反対の現職「支持」 維新に配慮 堺市長選9/10自民と維新の板挟み 公明、自主投票の方針 堺市長選9/6公用電話で演説会への参加依頼 堺市長選で副市長9/5石原氏「わかりにくい」 都構想に
14日に投開票された伊丹、宝塚両市長選で日本維新の会の公認候補が大敗したことについて、神戸市の矢田立郎市長は22日の定例会見で「自ら街をつくるのが自治。そこにちょっかいを出した(結果)」などと維新を痛烈に批判した。 両市長選の告示直前、維新幹部が大阪都構想をめぐり「大阪だけでなく周辺10市ぐらいを合併し、神戸まで特別区にしたい」と発言。矢田市長はこれを念頭に「わが物顔の発言に対し、有権者の大きな反応があったのでは」と分析した。 矢田市長は9日の会見でも「よその自治体にまで首を突っ込むのは論外」と維新の姿勢を強く批判。今秋に予定される神戸市長選に自身は立候補しない方針を表明しているが、「道州制実現」を旗印に候補擁立を検討する維新をけん制する発言が目立っている。(田中陽一)
浅田均・日本維新の会政調会長=16日午後、大阪市中央区、滝沢美穂子撮影 【聞き手・本間沙織、南彰】日本維新の会の浅田均政調会長は16日、朝日新聞のインタビューに応じ、みんなの党と策定する夏の参院選共通公約に、憲法改正要件を緩和する96条改正に加え、衆院再可決要件を緩和する59条改正▽道州制や条例の上書き権を明記する92、94条改正を盛り込む考えを示した。17日にみんなの浅尾慶一郎政調会長と会談し、調整する。 浅田氏は「道州制の導入や参院の性格を変えるには憲法にぶち当たる」と述べ、憲法に道州制導入などの統治機構改革を明記したい考えを示した。9条改正については「96条を変えて直ちに、とはならない」と慎重な考えを示した。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方) 無料会員登録はこちら朝日新聞デジタルのサービスご紹介はこちら関連記事
「日本維新の会」を率いる橋下徹大阪市長は12日、財界や保守政党が求めてきた「道州制」が実現しても「関西州」の中の「母都市」として橋下氏の狙う「大阪都」か「京阪神都市圏」でくくった広域行政体を残す考えを明らかにしました。大阪市内で語りました。 橋下氏は記者団に「道州制に至るプロセスの中で『大阪都』構想がある。『大阪都』が場合によっては『京阪神』に広がるかもわからないが、道州制の設計図の中で議論したらいい」と述べました。 「維新」の構想としてきた「大阪都」は、大阪市などから権限と財源を奪い、大企業奉仕の「成長戦略」を一元的・効率的に進めるためのもの。大阪府と大阪市や堺市を統合した上で、大阪市の隣接地域も再編して特別区とする構想です。 これに先立ち同日、市議会内で開かれた第2回法定協議会では、橋下氏は国政でも道州制導入の議論が進んでいることをあげ、「僕らは大阪市だけをターゲットにしているわけでは
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が、関西広域連合に参加する自治体の首長選に、道州制を推進する候補の擁立を検討していることについて、2日大阪市内で開かれた広域連合議会で、自民党の地方議員から反発の声が上がった。 橋下氏は2月20日、「道州制実現のため、広域連合の首長をいかに維新の会のメンバーにしていくかが重要だ」と明言。これに対し、吉田清一・滋賀県議が広域連合は設立時、「そのまま道州に転化するものではない」との条件付きで発足したことを引き合いに出し、「土俵の上で相撲ではなくレスリングをしているようなもの。道州制には府県間で議論があり、構成団体の脱退を招きかねない」と批判。橋下氏は「自民党は衆院選で政権公約に道州制実現を掲げて票を得た。地方議員も民意を受け止めるべきだ」と切り返した。 兵庫県知事の井戸敏三連合長が「広域連合は設立経過を踏まえて運営する」と取りなしたが、「自民党は総裁が右向け
関西広域連合(連合長=井戸敏三兵庫県知事)は2日、大阪市内で会合を開き、「道州制のあり方研究会」を発足させた。当初は名称を「広域行政システムのあり方研究会」とする予定だったが、日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が道州制に特化して議論すべきだと反対、他の首長も賛同し急遽(きゅうきょ)変更された。 橋下氏は会合冒頭、「道州制を正面から議論せず、(道州制以外の)違う形を検討しても意味がない」として反対を表明。竹山修身堺市長も「設置目的にきちんと『道州制を視野に入れて』と書いてほしい」と発言したのに対し、嘉田由紀子滋賀県知事は「私は(もとの名称に)賛成です」と応戦、いきなり議論が紛糾した。 その後も維新幹事長の松井一郎大阪府知事が「道州制ありきで、その問題点を詰めていくべきだ」と述べるなど、橋下氏に賛意を示す首長が続出したため、研究会の論点にあがっていた、府県が併存する形や広域連合を活用した先行
維新の会の地方組織には大阪維新の会など、各地の地域政党があるが、都道府県連の設立は初めて。県連代表には新原秀人衆院議員(比例近畿ブロック)が就任する予定。 維新の会は、同県知事選(任期満了日7月31日)や神戸市長選(同11月19日)など同県内の首長選への独自候補擁立を検討しており、基盤となる県連を設立する必要があると判断した。橋下氏は大阪市内で記者団に対し、「(選挙のための)環境整備だ。『関西州』をやると言った以上、動かないといけない」と語った。 維新の会は昨年12月の衆院選で、兵庫県内8小選挙区に公認候補を擁立。いずれも敗れたが、3人が復活当選。比例選では、同県内で自民党を約9万票上回る74万5496票を獲得した。
日本維新の会の橋下共同代表は20日、夏の兵庫県知事選と秋の神戸市長選について、「道州制に同調してもらえる自治体の長がどうしても必要」と述べ、公認候補擁立を検討することを明らかにした。 大阪市役所で記者団の質問に答えた。現在3期目の井戸敏三兵庫県知事は、4選出馬について態度を明らかにしていないが、道州制には慎重な立場。橋下氏は、「道州制を実現するため、関西広域連合の首長をいかに維新の会のメンバーにしていくかが重要だ」と話し、同連合参加自治体の首長選に、維新の会の公認候補を擁立する考えを強調した。 松井幹事長も記者会見で、兵庫県知事選、神戸市長選に、公募による独自候補擁立のほか、道州制を掲げる候補の推薦を検討する考えを示した。 これに対し、井戸知事は同日、記者団に「維新の会は道州制のために国政で頑張るはずだったのに知事選を目指してどうするのか。(候補者を)出すなら出せばいい」と語った。
日本維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事は20日、「関西州」実現に向け、任期満了に伴う夏の兵庫県知事選と秋の神戸市長選に独自候補を擁立する考えを表明した。「道州制を掲げ衆院選に挑んだ限りは、実現できるパートナーを見つけていかないといけない」と述べた。今後、候補者公募などの対応を含めて検討する。府庁で記者団の質問に答えた。 7府県4政令市でつくる関西広域連合に関し「道州制に向けた入り口にしないといけない」と言及。関西の知事選や政令市長選へも候補擁立を検討する考えを示した。 現在3期目の井戸敏三兵庫県知事は広域連合長も務め、道州制導入に慎重な立場。広域連合では日本維新共同代表の橋下徹大阪市長や松井氏と対立していた。井戸氏は4選出馬への態度を明らかにしていない。
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