オペラハウス「ローマ歌劇場」の日本公演で、イタリア人指揮者のジャンルイジ・ジェルメッティ氏が、オーケストラを指揮すると発表されたためチケットを購入したのに、開演当日に変更されたのは契約違反として、観客の男性が主催者の朝日新聞社などにチケット代や慰謝料など計約25万円の賠償を求めた訴訟の判決が29日、東京地裁であった。片田信宏裁判長は請求を棄却した。 片田裁判長は、指揮者の変更はローマ歌劇場側の都合で、主催者側には「やむを得ない事情だった」と指摘。その上で「パンフレットにも変更の可能性を明示しており、契約違反には当たらない」と結論付けた。 判決によると、平成18年9月、滋賀県立芸術劇場で公演されたオペラ「トスカ」で、公演当日になって指揮者がジェルメッティ氏からアントニオ・ピロッリ氏に変更された。