スペインからの分離・独立派が過半数を占める同国北東部カタルーニャ州の州議会が9日、「独立手続き開始」をうたう決議案を可決した。中央政府のラホイ首相は強く反対し、憲法裁判所に訴える意向を表明した。独立が簡単に進む可能性は乏しいが、中央政府と州との対立が激化しそうだ。 AFP通信などによると、決議案は、憲法裁などの決定には従わず、独自の憲法制定に向けて法令を整え始めるとしている。独自の言語や文化を持つカタルーニャでは、ユーロ危機を経て独立機運が再燃。事実上の住民投票と位置づけた9月の州議会選では、独立を旗印にした政党連合「ジュンツ・ペル・シ(みんなでイエス)」などの独立派が135議席のうち72議席を占めた。(パリ=青田秀樹)