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書評に関するlotus3000のブックマーク (26)

  • 【書評】北条かや『キャバ嬢の社会学』 (星海社新書) - king-biscuit WORKS

    *1 キャバ嬢の社会学 (星海社新書) 作者:北条 かや発売日: 2014/02/26メディア: 新書 「新書」というパッケージが書店の書棚の多くを占めるようになったのは、ここ10年くらいのことでしょうか。それまでの「文庫」と同等、いや、どうかするとそれ以上に大きな面積を占有していたりする。版元もそれまでの新書の老舗だけでなく新規参入おびただしく、中身についてもまた、かつての新書のイメージからすると場違いと感じてしまうような領域にまで広がっています。 書もそんないまどきの新書パッケージならでは、の一冊。話題にもなり、それなりに売れもしているのでしょう。版元もまた、ラノベなどを糸口に若い世代の書き手を使ってweb展開をしてきた講談社のいわば別働隊。新書についても旧来の新書らしからぬテーマや切り口のものに意欲的に挑戦してきている会社。良くも悪くもいまどきのそういう「新書」のあるひとつの典型、

  • asahi.com:滝山コミューン 一九七四 [著]原武史 - 書評 - BOOK

    滝山コミューン 一九七四 [著]原武史 [掲載]2007年06月10日 [評者]北田暁大(東京大学准教授・社会学) ■集団主義的理想の欺瞞を浮き彫りに 書は、とても繊細で美しく、そしてまた独特の苦みを持った、郊外空間をめぐるドキュメンタリーである。舞台は、62年生まれの主人公=著者が、69年から75年まで、つまり小学1年から中学1年までの6年ほどを過ごした東京都東久留米市の滝山団地。この団地と、この団地の児童が圧倒的多数を占める市立第七小学校に生起する日常的な出来事群を、小学生の頃の著者の目を通して読者は追体験することとなる。 ただ、ここで書きとめられている出来事は、泥まみれで野山を駆け巡ったり、友人と殴り合いのケンカをしたり、といったいわゆるノスタルジーを喚起させるものではない。7〜8人によって構成される班に分かれ、勉強や生活、課外活動などで競い合ったり、委員長、書記などを含む代表児童

  • 運に頼らず勝ち抜くための「確率思考」を、東大卒ポーカープレーヤーが教えてくれた

    東大卒ポーカー王者が教える勝つための確率思考』(木原直哉著、中経出版)の著者は、東京大学理学部卒業という肩書きを持ちながらも、卒業後はプロのポーカープレーヤーとしての道を選んだという変わり種。2012年の第42回世界ポーカー選手権大会(WSOP)で「ポット・リミット・オマハ・シックス・ハンデッド」というトーナメントに参加し、日人として初めて世界選手権での優勝を果たしたのだそうです。 つまり書は、ポーカープレーヤーとしての立場から、「勝つために必要なこと」「チャンスを逃さない技術」などをつづった書籍だというわけです。そしてタイトルにあるとおり、キーワードになっているのは「確率思考」。第2章「チャンスを引き寄せる確率的な思考力」に目を向けてみます。 幸運・不運は実力ではない 確率的な思考に親しんでいない人の問題は、確率的な考え方を理解しないまま、都合のいいことだけを無意識のうちに選び、頭

  • 人文的教養と軽蔑+ - 白鳥のめがね

    書評を読めばダメな理由がわかる―二つの「知」と古臭い感性+8 - 白鳥のめがね で触れた はてなブックマーク - 404 Blog Not Found:人文科学者がダメな理由がわかる - 書評 - 日を変える「知」 について。 次のような言葉が出てくる。 自然科学者たちの、研究対象に対する畏敬の念は、門外漢にも伝わらずにはいられない。彼らを研究へと突き動かす力は、非科学的と言っていいほど感情的で、そしてその感情が畏敬である。私が知る限り、例外は一人もいない。 むしろ研究対象との「間合いの取り方」は、人文学者の方が「科学者然」としているようにすら思える。量子力学以上に、客観性が成立しづらい状況がそうしているのか、単に人文学者が鼻持ちならない人々なのかは無学者たる私にはわからない。が、少なくとも自然科学者からびしばし伝わってくる、あの研究対象に対する呪術的ですらある畏敬を、人文学者たちから感

    人文的教養と軽蔑+ - 白鳥のめがね
  • 書評を読めばダメな理由がわかる―二つの「知」と古臭い感性+8 - 白鳥のめがね

    なんかダンコーガイ氏がひどい書評を書いたという噂がTumblrを流れてきたので、久しぶりに当該書評を見てみたら、シノドス*1のを口汚く罵っているのね。 日を変える「知」 (SYNODOS READINGS) 作者: 芹沢一也,荻上チキ,飯田泰之,鈴木謙介,橋努,田由紀,吉田徹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/05/22メディア: 新書購入: 15人 クリック: 129回この商品を含むブログ (52件) を見る こうやって貶めて何が楽しいのかがよくわからない。dankogai的表現をあえて使うなら、こういった書評には「生産性がない」。 memorandum@tumblr. - 血、じゃなかった、知、でもなかった、痴の匂いに惹かれて購入。 "dankogaiブログビジネスモデルは、必死な編集者からの献を一読。まず煽りの一言、次目次、その後はの内容に全く関係ない俺理論を書

    書評を読めばダメな理由がわかる―二つの「知」と古臭い感性+8 - 白鳥のめがね
  • 義務や強制のない、自治会費ゼロの自治会をつくったよ - 紙屋研究所

    ※このエントリをきっかけにして、を出しました。 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784098252077 http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20140921/1411290361 ごみ収集のサービス(の一部)を受けるには、自治会に加入しないといけないというこの話。 ゴミ収集は行政のサービスだろ? 元増田が引っ越した鹿児島のある自治体では、ごみをステーションに捨てようとしたら「お前は自治会に入ってないからこのステーションは使えない」と言われたというのだ。 元増田は、ごみ収集は自治体(市町村)の仕事なのだから、税金で支出されるべきで、自治会費負担をからませられてはかなわない、と主張する。これにたいして、はてブのコメントでは、 自治ってこういうことだろ、住んでる所によって行政サービスや経費が

    義務や強制のない、自治会費ゼロの自治会をつくったよ - 紙屋研究所
    lotus3000
    lotus3000 2013/08/19
    なぜコミュニストがブルジョワになれるのかがわかる。
  • 映画「風立ちぬ」を批判する - 紙屋研究所

    宮崎駿監督の『風立ちぬ』を観た。お盆で帰省し、子どもを見てもらっている間に夫婦で。 ちょっと長くなると思うので、最初に結論書いておこうか。 恋愛要素は男目線で気持ちがノッた。 飛行機にかける夢についてはロジックがまったく詰め切れられておらず、面白くなかった。 零戦をつくった責任について無邪気すぎるという点が最大の批判点。 えーっとネタバレもありますから、読む人は承知して読んでほしい。 あらすじを知らない人はここを読まないだろうけど、一応。零戦(零式戦闘機)の設計者として有名な堀越二郎という実在の人物の半生を描き、それに堀辰雄の小説『風立ちぬ』のラブストーリーをまじえ、菜穂子という少女との恋愛をからめて虚構化した作品。 ジブリの公式のあらすじ解説はこちら。 http://kazetachinu.jp/story.html 恋愛要素は男目線で気持ちがノッた 菜穂子との恋愛は、(;゚∀゚)=3ム

    映画「風立ちぬ」を批判する - 紙屋研究所
  • 「トクヴィルの憂鬱」書評 平衡を踏みにじる群衆の暴政|好書好日

    トクヴィルの憂 フランス・ロマン主義と〈世代〉の誕生 [著]高山裕二 革命とナポレオン専制を経た19世紀前半のフランス。身分制から解放された「新しい社会」には、自分が何者でもないという不安に苛(さいな)まれる「新しい世代」が誕生した。社会的拘束から自由になり、個人として偉大な事業を成し遂げたいという野心を持つ一方で、彼らは明確な存在根拠を失い、平準化する社会の中で孤独感と恐怖に苦しんだ。 トクヴィルは、新しい世代の苦悩を体現する人物だった。彼は「全般的な懐疑」の念を有し、不信を深めた。彼は人間の不完全性を自覚し、理性では掌握できない精神的な次元を人間が有していると考えた。トクヴィルは「絶対や完全」を根から疑った。しかし、「見失われる恐怖」にとりつかれ、絶対を熱烈に探求した。彼は「存在しないと自覚しながらそれを渇望する」という矛盾を生きなければならなかった。 この逆説は、確信の持てない絶

    「トクヴィルの憂鬱」書評 平衡を踏みにじる群衆の暴政|好書好日
    lotus3000
    lotus3000 2013/03/31
    貴族出身だからこそ見えたのかなあ。
  • 『「黒いアテナ」批判に答える』 マーティン・バナール著 : 書評 : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    数年前ローマでおもしろい展覧会があった。CGなど最先端の技術を駆使して、古代ギリシア・ローマの大理石彫刻に塗られていたオリジナルの色を再現してみせる、というもの。 そこに現出したのは、まるで蝋(ろう)人形のようにキッチュな姿に変身した、古代の神々たちであった。「黒いアテナ」どころか、「極彩色のアテナ」だ。が、たしかに古代の大理石像は彩色されていたのだ。純白の大理石の神々たちというのは、18世紀にローマで古代美術の研究に打ち込んだドイツの美術史家にして考古学者、ヴィンケルマンが夢想した理想的な古代のイメージだったのである。 こうした純粋培養的なギリシア文明観を「アーリア・モデル」と呼んで痛烈に批判し、それに代わって、エジプトやフェニキアなどアフロ・アジアからの影響の大きさを力説したのが、数年前に日でも話題を呼んだマーティン・バナールの『黒いアテナ』である。これには賛否両論があって、専門家や

  • 『火山のふもとで』 松家仁之著 : 書評 : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    作者は季刊「考える人」等でセンスを発揮した編集者だ。50歳を超え、なぜ小説家としてデビューしたのか。答えは作品の中に見えてくる。 舞台は1982年。F・L・ライトの弟子だった建築家の村井にあこがれて、東京・青山にある彼の設計事務所に入った「ぼく」は、「国立現代図書館」の設計コンペを控え、浅間山のふもとにある村井の「夏の家」で共同生活を始める。次第に見えてくる先輩所員の個性と人間関係。山荘の隅々まで行き渡った村井の建築思想。村井は吉村順三、ライバル船山は丹下健三、近所の老作家は野上弥生子を思わせる。 「ぼく」と年上の女性との密(ひそ)やかな恋と設計コンペの成り行きが、読者を牽引(けんいん)する。上等な木製の椅子に腰掛けたような、程よい緊張を保つ文章。先月逝去した丸谷才一氏が最後に褒めた小説だと聞く。 作中に出てくるTシャツのロゴ「LESS IS MORE」(無駄のない豊かさ)の通り、素朴で健

  • 覚え書:「書評:官僚制としての日本陸軍 [著]北岡伸一 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2012年10月21日(日)付。 - ujikenorio’s blog

    - 官僚制としての日陸軍 [著]北岡伸一 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) ■明治の政軍関係、解体の過程描く 著者は冒頭で、書が「近代日における政軍関係の特質を、さまざまな角度から明らかにしようとするもの」と語る。日陸軍の誤謬(ごびゅう)を昭和のある時期を起点に明治の建軍期にさかのぼるという手法に対して、著者は「明治国家において確立された政軍関係」がいかに解体されたのかを確認したいとの姿勢を明確にしている。 この論点を浮きぼりにするために、書は序章を含めて5章から構成される。1979年(第3章)、85年(第2章)、91年(第1章)にそれぞれ発表された論文に、今回新しく序章「予備的考察」と第4章「宇垣一成の一五年戦争批判」が書き下ろされた。序章では、明治憲法の不透明さが政治家や軍人によってどのように克服されていたか、なかんずく政党と軍の協調関係が一定のバランスを保っていたこ

    覚え書:「書評:官僚制としての日本陸軍 [著]北岡伸一 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2012年10月21日(日)付。 - ujikenorio’s blog
  • 『韓国とキリスト教』 浅見雅一/安廷苑著 : 書評 : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    韓流ドラマやKポップのファンというわけではないが、韓国へ行くたび、赤いネオンでライトアップされた教会が多く目につくことを興味深く思っていた。 韓国ではキリスト教徒の全人口に占める割合は約3割。世界最大のプロテスタント教会はソウルの汝矣島(ヨイド)にあり、所属信者は75万人以上だというから驚いてしまう。 キリスト教はどのような歴史をたどって韓国社会に受容されたのか。現在信者が多いとはいえない日と、何が違っていたのだろうか。 朝鮮半島に最初にキリスト教が伝播(でんぱ)したのは、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、イエズス会士が従軍祭司として渡った時だという。しかしこの史実は韓国では心理的に受け入れられず、最初の受洗者は清への朝鮮使節だった両班(ヤンバン)、李承薫(イスンフン)とされる。外国人による布教ではなく、知識階級が自発的に学問を通じて摂取したことが韓国教会のアイデンティティーとなっているのだ。 プ

  • 【レビュー・書評】現代人はキリスト教を信じられるか―懐疑と信仰のはざまで [著]ピーター・L・バーガー - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    現代人はキリスト教を信じられるか―懐疑と信仰のはざまで [著]ピーター・L・バーガー[掲載]2009年8月30日[評者]久保文明(東京大学教授・アメリカ政治)■なぜ人は信仰を持とうとするのか 書は、著名な社会学者バーガーによるキリスト教徒としての実践の書である。著者はキリスト教について、さまざまな疑問があることを認めつつ、最終的には肯定的な理解ができることを静かに語りかける(原書の副題は「キリスト教の懐疑的な肯定」となっている)。 著者は冒頭で告白する。現在の神学や派閥はどれも肌に合わない。ルター派を自認しているが、ルター派教会とは肌が合わないため、聖公会の教会に出席している。もっとも居心地よく感ずるのはリベラルなプロテスタントだが、それはこの教派が懐疑と信仰のバランスを保っているからである。現代という時代から逃避することなくキリスト教徒であり続けるには、このバランスが不可欠である。今日

  •  添谷芳秀『日本の「ミドルパワー」外交』ISBN:4480062351 - 梶ピエールのブログ

    こちらに来てから論文を中心に勤めて英文を読むようにしているので、全体的な読書量はめっきり落ちているのだが、たまには経済関係以外のものも読んでみようと、出発前にあまり深く考えずに持ってきていたこのを手に取ったら、たまたま今考えていることと重なる点が多くてなかなか面白く読んだ。 外交のずぶの素人としては、中国問題にも造詣の深い著者ならではの日・中・米間の微妙な外交バランスに関する記述には示唆される点が多かった。また中曽根外交は吉田外交の正統的な後継者としてみなすべきだ、といった指摘も非常に興味深かった。もっとも、戦後の日外交の「よい点」を一貫して褒めようとする一方で、例えば沖縄基地問題などの戦後日外交によってもたらされたと考えられるさまざまな矛盾点を(当事者による評価に一言も触れることなく!)あまりに簡単にスルーしてしまう書の姿勢には、違和感がないわけではない(というか大いにある)。し

     添谷芳秀『日本の「ミドルパワー」外交』ISBN:4480062351 - 梶ピエールのブログ
  • 安田浩一「ネットと愛国」書評 過激さの背後にある承認欲求|好書好日

    ネットと愛国―在特会の「闇」を追いかけて [著]安田浩一 在日コリアンに差別的なスローガンを浴びせかけ、過激な行動を繰り返す在特会(在日特権を許さない市民の会)。彼らがデモで叫ぶ罵声は、侮蔑の言葉で満ちている。安田はメンバーへの取材を繰り返し、その実像に迫る。 在特会の生みの親は、桜井誠。現在も会長として運動の先頭に立つ。しかし、その来歴や素顔は判然としない。安田は、彼の地元を取材し、その「地味」で「目立たない」青少年期を明らかにする。 無口で物静かな少年は、いかにして冗舌で攻撃的な「ネット右翼のカリスマ」になったのか。桜井は、ネット掲示板韓国北朝鮮を批判し、注目を集める。次第に一部で過激なスタイルが受けはじめると、激烈な口調が加速した。 学歴社会から弾(はじ)かれ、警備員や役所の非正規職員として働いてきた彼は、役所や教育機関に対して攻撃的だ。そして、在日コリアンの「特権」を誇張し、既

    安田浩一「ネットと愛国」書評 過激さの背後にある承認欲求|好書好日
  • 東洋経済オンライン

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  • 宇波彰現代哲学研究所 書評:岡田斗司夫『ぼくたちの洗脳社会』、そしてアルチュセールとの比較(3)

    ここまで来て、ようやく題に入ることができる。ここから語ることが、この書評の核心であり、問題提起したかったことだ。 確かに、インターネットの発達などによって我々も「装置」を手に入れたのかも知れない。このブログだって、そういうもののおかげで発信できている。我々は、受信する一方だったのが、送信することも可能になったのだ。 しかし、我々はオリジナルのメッセージを発信することができているのだろうか? 結局のところ、我々は国家や企業、別の誰かの端末になっているのではないだろうか? 端末という言葉が難しければ、子機だ。 たとえば、こんなものを買っちゃった、とブログで書くのは、ある企業の子機になっている。その企業の素晴らしさを代弁しているのだから。岡田もそこは当然、予測している。しかし、それはとても楽観的な未来像だ。様々な価値観があり、人はそのメッセージを信じたり信じなかったりする自由がある。そして、色

  • コラム別に読む : 日本型福祉の終わり 大野更紗さんが選ぶ本 - 大野更紗(作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    昨年12月、東京・新宿で開かれた大学生向けの合同企業説明会。新卒一括採用も、「日型雇用システム」の一つだ ■「家族の革命」が進んでいる 肌がひりつくような焦りと不安を、誰しもが感じている。 震災や原発事故は「わかってはいたが、見ないふりをしてきた」脆弱(ぜいじゃく)性を一気に露呈させた。戦後社会を支えてきた「日型福祉」。その二柱である「家族内福祉」と「企業内福祉」の瓦解(がかい)は指摘されて久しい。時間は、とっくに切れている。 これまでのやり方は、急速にうまくゆかなくなる。途方もない人口動態のインパクトがやってくる。2020年には65歳以上の老年人口は3600万人を突破する。60年ごろにはこの傾向はピークをむかえ、人口の約40%、約2・5人に1人が65歳以上になると予測されている。日は近代国家が経験したことのない、未知の超高齢化社会をむかえうつのだ。 デンマーク生まれの社会学者エス

    コラム別に読む : 日本型福祉の終わり 大野更紗さんが選ぶ本 - 大野更紗(作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 江文也(劉再生『中国近代音楽史簡述』から) - ものろぎや・そりてえる

    チェレプニンに引き続き、次は江文也です。同様に刘再生《中国近代音乐史简述》(人民音乐出版社、2009年)からの抜粋で、訳文は森岡葉さんからご提供いただきました。 江文也は台湾出身、日に留学して音楽家としてデビュー、戦時下に中国大陸へと渡る。日の敗戦後、一時は漢奸容疑で逮捕もされたが、再び北京で音楽家としての活動を開始。しかし、文化大革命で再び受難…たいへん波瀾万丈な生涯を送った人物です。彼についてはこのブログでも以前に色々と書き込んだことがありますが、音楽という観点から近現代東アジア史を考える上で非常に魅力的なテーマだと考えています。 ところで、私が彼について読んでいたのは日語文献もしくは台湾で刊行された文献が中心なので、どうしても視点が1945年以前に集中してしまい、1945年以降の大陸における彼の生涯の印象が薄くなっていました。原書は中国音楽史のですので、当然ながら彼を中国音楽

    江文也(劉再生『中国近代音楽史簡述』から) - ものろぎや・そりてえる
  • 『もうダマされないための「科学」講義』菊池誠, 松永和紀, 伊勢田哲治, 平川秀幸, 片瀬久美子, 飯田泰之 - 「あれも、これも」